あぶない お姫様


こんなたくさんの人達と朝ごはんを食べるなんて初めてだ。

いつも一人か父と二人で食べる。
にぎやかでいい。


「華さん、いっぱい食べるんだよ」

「はい...」


渉さんも麗華さんも笑顔であたしを見ている。
何か恥ずかしい…。


「亮二...あんた幸せもんだね」

「あぁ?何言ってんだ...」


そう言いながら照れている。憎めない奴。


「お嬢さんは若の彼女さんですか?」


と尋ねられるたび「友達です」と答えるあたし。
亮二はむぅっとする。

朝ごはんも食べ終わり、あたしは学校に行く準備をする。


「着替えたいんだけど...」

「あ?」


亮二は部屋のソファに寝ている。


「別に俺は構わないぜ」

「―チッ!」


あたしは舌打ちしながら着替えた。