あぶない お姫様


「おょ!?...」


「はぁ...」


藤堂は呆れてベッドから落ちているあたしを抱き上げ、そのまま歩き出した。


「ち...ち...ちょっとぉ...何処に連れて行くんだよ!」

「じっとしてろ!」


なんという事だ...あたしは“お姫様抱っこ”というのをされている。

意外と恥ずかしい...


「藤堂...降ろしてくれ...」


あたしが藤堂に言うと


「亮二でいい」

「はぃ!?」

「亮二だ!分かったか?」

「分かった...分かったから降ろしてくれ...」


亮二は満面な笑みを浮かべ扉の前であたしを降ろす。