「お前これからどうするんだ?俺ん家行くか?」

「いいの?でもあたしが行ったりしてもめたりしない?」

「家の事は心配すんな。」


藤堂はあたしの頭をくしゃくしゃと撫で回す

一年前までは にらみ合っていた仲とは思えない表情だ

藤堂の横顔がぼやけて見えてきた...まだ薬が抜けていないのか睡魔が襲ってくる


「寝てていいぞ。着いたら起こすから」

「悪りぃ...何か薬盛られたみたいでさぁ...眠くて眠くて...」


あたしは話している途中で意識を飛ばしてしまった




白くもやもやとしている

ここはどこなんだ?

振り向いても回りは真っ白な景色...

あたしは歩き始める

『...華』

誰かがあたしを呼ぶ...

『...華』

この声に聞き覚えがある...




「...蓮?」




彼はあたしに手を差し伸べる


何故 蓮がここに?


『お前に会いに来た』


妖艶な笑みを浮かべる

同時に蓮の顔が近づいてくる
金色の髪が目の前でキラキラと輝く