「…俺は葉緒のことす「葉緒ぉーっ!! 何やってんのってうげっ!?」
遠くから叫び声が聞こえたかと思ったら、目の前に実那が現れた。
「ゆ、ゆ、悠斗っ!? なななななな——」
そして…倒れた。
「え、ちょっ、実那っ!?」
「大丈夫ですよ。いつもこんなんだから、姉貴」
そう、言い忘れてたけど。
この、わたしに抱きついている人物と今倒れた人物。
正真正銘の姉弟で——
「そんなことより先輩、早く決めてください」
えっ、実那どうすんの!?
てか…
「あの…決めるって、何を…?」
そう訊ねると笑顔で返された。
「何をって、決まってるじゃないですか。俺と修先輩、どっちを取るかってことです」



