光が消えて。
「あれ・・・?」
女の目が開く。
「あたし、なんで・・・?えっと、怪我して倒れて・・・んっと?ここ天国?」
状況が飲み込めず、キョトンとしている。
すっかり元気そうだ。
「良かった・・・。」
安心してため息をつく。治った、本当に良かった。
「え?あ、あきらん!?なんでそんな泣きそうな顔してんの?!」
「し、してねぇ。」
顔をそらす。泣きそうな顔とかしてねーし・・・!
「ねぇ、どうなってんの?なんであたし怪我が治ってるの?よく覚えてないんだけど・・・?」
んー・・・説明すんのめんどくせぇな・・・。
「まぁ、なんつーか、色々だ。」
「どういうこと?!何々?!まさかのあたし今幽霊とか?!」
「足あるだろ。」
つーか、元気だな。さっきまで死に掛けてたとは思えないくらい。
「そっかぁー?そうだねー☆」
「そーそ。」
僕がそういった瞬間のこと。
ゴトッ!
物音がした。
「ちょ、ちょっと螺橋さんっ!バレちゃうって!」
「え?でも、阿架島くんの声も大きいですってっ!!」
階段の下のほうから声が聞こえる・・・。誰かの頭も見えるし。
「2人とも大きい。そして、もうバレてる。」
「「えぇ?!」」
大きい声だ。あれでバレないほうが不思議だ・・・。
その3にんが出てきた。
そして、螺橋だっけか?女の顔が少し赤くて・・・
「ご、ごめんなさい・・・覗いてたわけじゃなくてっ!」
「お、俺らもい、今来たばっかしでね!」
何を慌てているんだ・・・
「べ、別にキスしたのとか見てないですってっ!!」
・・・あぁ。
なるほど。
今。
穴があったら入りたい。