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「何でだよ・・・?何なんだよっ!!」
意味が分からない。何が起こった?
目の前で倒れてるこいつが。
僕を庇って、倒れて。
何でそんなことするんだ?
自分勝手なことして、逃げたやつをどうして助けるんだ。
目の前の女を見る。
「うぅ・・・。」
意識を失って、背中から大量の地を流して。
怖くなかったのかよ?
痛かったんだろ?
意味がわかんねぇ。
そっと、女の体に触れる。
大量の血が手につく。
「クソッ!」
とりあえず、止血するのか?
包帯はねぇし・・・。
制服の上着を脱ぐ。
・・・そのとき、ある物に気づく。
「・・・っ!!」
ポケットに入ってた、赤と黄色のキノコ。
【GHOST】が林檎味だとぬかしてた物。
【GHOST】の言葉を思い出す。
《《キノコヲ食ベルト傷ガ回復スル。タダシ、死人ニハ効カナイ。》》
「・・・効くのか?」
目の前の、この女に。
「・・・っぐぅ・・・・・・。」
まだ生きてはいるけれど。
信じるしかないのか?
むかつく、胡散臭いあの【GHOST】を。
もしかしたら、これは何の効果も無いかもしれない。
毒キノコかもしれない。
【GHOST】とか、僕にとっては全部が信じらんねぇけど・・・。
けど・・・。