「はあぁっ?!」

ガラにもなく叫ぶ。

だって、いやもう、ありえねぇし。



屋上にいたのは。


全長10メートルはあるだろうか。


大きな怪物。




・・・いや、みたことある。この棘のある緑の甲羅。オレンジのトサカ・・・。

色んな人が知っているであろう・・・


・・・・・・ク●パだ。

ありえなくデカイけど。


「ぐぅうううおおおおおおぉぉぉおおっっっっっっっっっ!!!」


空気が震える。あぁ、叫び声か。


どだどだだだだだだっ


走ってくる。あぁ、襲ってくるのか・・・。



「えぇ?」



いやいや・・・・・・?!冷静に見ている場合じゃない。


「逃げなきゃ・・・。」

本能的にそう思った。あのサイズだ・・・もしかしたら・・・

後ろにバック・・・しようとして、一歩踏み出す。



カクンッ




「っ?!」



だが、足が折れ曲がる。


屋上の床に座り込む。


ク●パが何かしたわけじゃない。


急なことで、恐怖で、焦りで。


僕は腰を抜かしたようだ。