文面は、

【ごめん!遅くなりそうかも・・・。(´・ω・`)あんまり遅くなっちゃったときは先に帰ってていいよ(*^ー^)ノ】

どうするか迷った。まだそんなに遅いわけでもないし、もう少し待ってみようか。別に帰ってもいいのだが。ももかも遅くなりそうだと言っているし。

「あ。」

そういえば、教室に今日の宿題のプリント忘れてしまった。そうだ、それをとりにいきながら考えよう。

そう思って学校へ歩き出した。

教室が見えてきたころ、声が聞こえた。

「えー、そっちにすんのー?」

ももかの声だ。なんだココにいたのか。教室に入ろうと扉に手をかける。

「ももかこそこっちに賭けないの?」

賭け・・・?なんの話だろうか。一歩下がって、耳をすます。

「だって1時間後だよ?待ってるわけ無いじゃん?」

「いやいや、きっと待ってるって。彼氏だよー?信じてやりなって。」

「ウチの彼氏はきっと冷めてんのぉー。」

「キャハハッ!ひっでぇー・・・。」

変だ。ももかの彼氏ってことは・・・。信じる?一時間?どういうことだ・・・?

「じゃ、ウチ田中ももかは、一時間あとに貴本あきらがまっていないことに三百円賭けまーすっ♪」

「三百円?しけてんなぁー。ももかが告ってOKするかの時は千円だったのにさぁ。」

「あんときは超自信あったもーん。今回は金欠だしさ。」

「まじかよ。まぁ、いいや。あたしは五百円かなぁ?」

「しけてんのは一緒だねぇ?」

「ハハハッ・・・!そうだな?」

ガララッ

教室の扉をあける。中にいたももかとその友達こっちを向いて・・・。

驚いた顔をしている。

「どういうことだよ?その話・・・?」

2人は戸惑っていて・・・しゃべらない。

「あ、あのさ今の話きいてた・・・の?」

友達女言った。

聞いていたよ。意味がわからねぇんだよ。

「どういうことだって聞いてんだよ?」

体の中に燃え上がる思いをぐっと押しとどめて、ももかをまっすぐみる。

だけど。

「なんでもないよ?」

ももかは静かに笑ってそういった。

なんでもないわけねぇだろっ!!怒りが湧き上がってきて抑えられない。

「おま・・・」

ピッ

ももかが「しずかにして。」とでも言うように人差し指をたてた。

ももかは静かに、まっすぐ、一言。こういった。