「ごはんちゃんと食べなよ☆」

そういって手を放す。あぁ、そうだ。朝ごはんは食べないとエネルギーにならないからな。

まだ食べ終わってないのは俺と螺橋さくらだけだった。

俺はただ考えていたから食べてなかっただけだが、螺橋さくらは食うのが遅いみたいだ。真剣にちみちみ食っている。

すごく、真剣だ。食べること一点に集中しているような。遅いけど。そう、俺も食べないとな。

「うまいな・・・。」

普通に美味い。特別プロ級ってワケじゃないけど。なんか手料理ってかんじだ。その俺の一言に。

「・・・?!」

真剣に食ってたハズの螺橋さくらが顔を上げる。どうしたんだ?見る。そして目があう。

なぜか螺橋さくらは目をそらす。ん?何か様子が変・・・顔が赤い・・・。

「風邪か?ちゃんと暖かくして寝たのか?」

風邪ならあまりムリをさせないように気をつけなければいけないし。生徒会長として、きちんとみんなの体調にも気をつけないとしな・・・。

「んぇ?!いやいやややっ!か、風邪じゃないですよっ!ほらほら!!こんなに元気っ!」

あわてたようにそういって、螺橋さくらは立ち上がって。

きれいなバク転。

ぴっ!とポーズを決めて。ドヤ顔・・・っ!じゃなくて、あわてた顔をした。

「えと・・・!急にバク転って変な人・・・っいや、あの、ということでっ!元気なのでっ!げ、元気なのでぇええ!!」

叫びつつ、自分の皿を持って台所の流しに向かった。

良く分からないが元気そうではあったし、大丈夫だよな?本当に行動の意味が良く分からないけど。