TATTOOー愛情ー

次の日来ると、宣言通りミルクはいなかった。


今までミルクが休んだことは無いので、大丈夫と言われても少し不安だった。


だけど今まで助けてもらった分、今度はあたしがミルクを助けなきゃ。


「ヨロシク」


始まる前に右のマークが声をかけてくれた。


マークはマオリだけど、マオリらしくなかった。


色はそんなに黒くないし、髪も黒くなかった。


一見しただけではマオリとは思えない。


筋肉モリモリでまるでポパイみたいだった。


ポパイことマークもマリアの如く3ライン任されていて、ぼんぼん箱を置いていく。


あたしも時々ミルクのラインに箱をちょこんと置くと、日本人らしいと言って笑った。


そしてマリア同様、「投げるんだ」と言って箱を投げ置いた。


ここでは丁寧さよりも速さが勝るらしい。


こうしてマリアとマークに支えられながら、忙しかったものの、ミルクのいない1日を終えることが出来た。