TATTOOー愛情ー

工場内でも日本語や中国語は人気があり、あたしとミルクは箱の切れ端にトレーラインの人達の名前を書いてあげた。


中国語は漢字とほぼ同じなので親しみが湧いた。


同じ漢字でも中国語だと読み方が違っていてカッコいいなと思った。


仕事が暇な時はいつもこんなことをして遊んでいた。


日本じゃ考えられない位自由だった。


ミルクは賢くて可愛かったのでトレーラインからもパッキングラインの人達からも人気があった。


仕事中パッキングラインのドイツ人がよくミルクに手を振っている。


ミルクは優しいのでいつも振り返していた。


ジャックもミルクが気に入って、携帯番号を交換していた。


「ミルクはニュージーでいい人いないの?」


あたしはミルクに聞いたことがあった。


「ん・・・。もうすぐ帰国するし。中国で見つけるわ」


ミルクは賢くて現実的だった。