TATTOOー愛情ー

帰国したら周吾と結婚して家を継ぐ。


あたしは親の敷いたレールの上を歩いている。


そしてそれは変えられない。


あたしの人生なのにあたしに決定権は無いのだろうか?


そう思うとやりきれなくなり、大好きな周吾まで自分を縛る鎖のように感じてしまう。


そんなことないとあたしは首を振る。


あたしは自分の意思でニュージーに来たんだ。


そしてそれを理解してくれる両親がいたからこそ来れたんだ。


周吾を選んだのだって誰でもないあたし自身だ。


それを誰かのせいにして責めちゃいけない。


時々こんな風に感傷的になる。


自分が選んできた人生が、本当に自分が望んでいたものだったのか分からなくなるのだ。


ゴメンね、周吾・・・。