TATTOOー愛情ー

ジェシカとレイラにはマオリネームが無かった。


同じ兄弟なのに何でだろう?


特に意味は無いそうだ。


家に入ると奥さんが出迎えてくれた。


「ジャックから聞いたわ。大変だったわね」


「お邪魔しちゃってスイマセン。お世話になります」


あたしは頭を下げた。


振り返るとジャックがあたしのスーツケースをトランクから降ろして運んでくれていた。


「スリープアウト(離れ)を片付けてもらったから、今日はそこでいいかな?」


「はい!どこでもいいです」


家の脇にあるスリープアウトは今まで使っていなかったのか少し埃っぽかったけど、キチンと整理されていてベッドメイキングもされてあった。


身も知らぬあたしの為にここまでしてくれるこの人達に改めて胸がジーンと熱くなるのを感じた。