TATTOOー愛情ー

「ところで周吾くんとはもう会ったの?」


梓がトマトの豚バラ巻きをつまみながら聞いた。


梓とは中学の時からの付き合いで、周吾のこともよく知ってる。


「まだ。土曜日に会う」


あたしは当然の如くトーンダウンしてしまった。


「元気無くない?何かあった?」


梓が心配そうにあたしを覗き込む。


それに心がチクリと痛むけど、言わなきゃいけない。


「あたし・・・、周吾にはまだ言ってないんだけど、ニュージーにもう少し長く滞在しようと思ってるの」


「えっ!?じゃあ1年じゃ帰って来ないの?一体あとどれ位いるつもりなの?」


梓も母と同じことを言う。


「少なくともあと2、3年は・・・」


「何で?」


「住んだらのんびりしてて、いい国だな~と思って」