TATTOOー愛情ー

次の日、8時に目が覚めた。


でもリビングへは行かず、1人で考え事をしていた。


昨日は久々にお風呂に入れて気持ち良かったな。


ニュージーではお風呂が付いてなくて、いつもシャワーだったから。


それに日本は清潔だし、物価は安いし、日本人のあたしにとって一番住みやすい国であることは間違いない。


なのにあたしは、本当にニュージーに住みたいのだろうか?


この国にいれば間違いなく幸せに暮らせるだろう。


でもいつも忙しそうな日本人の姿を思い浮かばれば、ニュージーの方がのんびりとしていて自分に合っている気がする。


美しい海も壮大な山々も自分を魅了する一つだった。


それに、ネイト。


何故かあたしはあなたから離れることを拒んでいる。


もしかしてこれはー、恋というものなのだろうか。


あたしには周吾という婚約者がいるのに。


ネイト、あなたは不思議な存在だ。


特別なことは何もしていないのにあたしの心にすっと入ってきた。