TATTOOー愛情ー

「久しぶりだな」


「うん。半年ぶりだね」


半年ぶりに見た父は少し白髪が増えたようだった。


「初日からパスポート失くして大変だったみたいだけど、頑張ってたようだな」


ぶっきらぼうだけど、優しさが感じられる言い方だった。


「芽衣がいなくてお母さん寂しがってたぞ」


「そうだろうね~」


「周吾くんにも顔を見せてやりなさい」


う゛っ・・・。


つい返事に詰まってしまった。


家に着くと母は喜んであたしを出迎えてくれた。


その夜はすき焼きにしてくれた。


母は話を聞きたいようだったけど、あたしはそれを避けたくて、長旅で疲れたからとお風呂に入って早々に寝てしまった。