あたしがお寿司屋さんで働いて1ヶ月が経った。


由摩ちゃんの態度が変わったのは、新しく韓国人の女の子が入ってきてからだった。


その女の子はターニャと言って、20歳の若くて身長が大きい子だった。


ターニャは新人なのであたしのいた右端で巻くことになった。


隣のオバチャンも韓国人なので韓国語で会話し、自然に仲良くなっていった。


ターニャは巻くのが早くて、人の言うことを素直に聞くいい子だった。


あたしも巻くのは早かったけど、ご飯を多く入れ過ぎたりしてよく注意されていた。


そんな仕事が出来て素直なターニャにみんなは優しかった。


そしてあたしは彼女が入ってきて新人ではなくなった為、あまり気にかけてもらえないようになった。


あまり注意されなくなったのは良かったものの、何も言われないのも寂しい・・・。


ある日午後にきゅうりを切っていた時だった。


由摩ちゃんも一緒に切っていたので、あたしは同じコンテナに切ったきゅうりを入れようとした。