TATTOOー愛情ー

少年はあたしの鼻に自分の鼻をくっつけた。


少年の顔が寸分の隙も無いほど間近にあって、あたしはドキドキした。


少年は目が大きく整った顔立ちをしていた。


髪は短く、青い帽子の中に隠れていた。


近過ぎる彼の目と目が合った。


「何コレ?」


「マオリの挨拶だよ」


「あなたの名前はなあに?」


「ネイトだよ。キミは?」


「あたしはメイだよ。ヨロシクね」


あたしはこの状況がおかしくて、イタズラっぽく笑った。


そして彼、ネイトはあたしからすぐに顔を離して歩き出した。