―常連彼氏―[完結]




慌てて窓の外を一度見れば、そこには折原君はいない。

さぁ、と血の気が引いていく。

帰っちゃった?

怒って?


傷つけちゃったから?


このまま、呆れられたままだったら、どうしよう。




どくん、と心臓が鳴る。

ルームウェアのままということも忘れて家を出た。

サンダルだから走り辛い。

でも、折原君を探さないと、



「・・・お、折原く・・・!」



いない、いないいないいない!



さっきまでもじんわりと浮かんでいた涙が溢れて零れる。