8、



ヴ―、ヴ―、と布団の上で携帯が延々と振動を続けている。

私はクッションに顔を押し付けながら、それを無視し続けてしまった。


折原君の学校の学園祭は、昨日。

昨日逃げ帰ってしまってからずっと、鳴りっぱなしだ。

時折、留守録にも折原君の苛立った声が残されていく。