「おっ・・・おりはら、く、」 「ん?」 「ちか、い!み、み皆んな見てる!」 「見せつけたればええやん」 「ば、ばか!」 「関西人にバカ言うもんちゃうで」 「っもう・・・いいからそれ止めてっ」 「しゃあないな・・・。じゃあこれは止めたるから、槇内の隣に行くんは許してや」 パッと離れた折原君が私の隣に移動する。 ・・・これは恋人同士の距離な気がする、んだけど、嬉しそうな折原君の横顔を見たら何も言えなくて。 私はただずずっ、と冷たいオレンジジュースを啜った。