ああああああ何でこんなにあっついの! 顔を見られたくなくてそっぽを向く。 「なぁ、槇内、」 固い声で名前を呼ばれた。 振り向いてなんてやらないんだから・・・! でもレジ前で微動だにしない折原君がどうしても気になって、つい、ちらりと横目で盗み見してしまう。 そこで、 「・・・・っ!」 今まで見たこともない折原君の嬉しそうな笑顔に、心臓がばくばくと痛くなった。 自分の身体が自分のものじゃないみたく、鼓動を打つ。 ほてった頬をぺちぺちと叩いて、どうにか自分を取り戻そうと集中した。