「でもさ、会沢さん超いい人だったじゃん」 「………うん」 それはもう嫌というほどわかった いつも頭の上に花咲かせたみたいなほわんとした人 でもちゃんと大人としての礼儀もなってる ……いきなり訪問する以外は 「だったら多少土足でプライベートに踏み入れてもいいんじゃない?」 「え~……」 あからさまに嫌そうな顔をしていたのか、栞はクスッと笑った 「いつかあんたが自分に素直になってくれればいいんだけど」