そして次の日からあたしの悲劇は始まった
ピンポーン
早朝から鳴らされるインターホン
昨日遅くまで課題をやっていたあたしは眠たい目をこすりながら玄関のドアを覗いた
「おはよー、ちづるちゃん♪」
「………」
そこにいたのは紛れも無く昨日隣に越してきた相沢拓。
「なんか用ですか?」
不機嫌なあたしの声にもお構いなしに相沢さんは笑顔を絶やすことなく続ける
「昨日渡しそびれちゃってさ。
俺、思い出したらすぐ動かないと忘れちゃうタイプだもんで。」
そう言って差し出してきたのは
「……お茶。」
「このお茶すっごいおいしいんだよ
良かったら飲んでねー」
手渡されるがままに受け取ってしまったあたし
まさかだけど、生活習慣が不規則ってこういうことも含まれるの?
よくみると、相沢さんは昨日と同じ格好をしていた
「徹夜だったんですか?」
「うん。ま、そんなとこ。
普段は朝弱いんだけどねー。
オールしちゃうとどうしても目が覚めちゃって♪」
……なんだろう
お気楽っていうの?
とにかくなんかすっごい迷惑な人だっ!!


