「それにしても珍しいね」 「はっ?/////」 思わず声が裏返るあたしに気にすることなく会沢さんは優しく笑う 「沢瀬真司が好きな女の子。 こんな堅苦しいミステリーはおじさんが好むイメージがあったからさ」 「……沢瀬真司は、彼なりの良さがありますから」 「そりゃそーだ ま、俺もミステリーオタクだしね。人のこと言えないか」 そう言って会沢さんは口笛を吹いた 正直なんでこのタイミングで口笛?と思ってしまったあたし だけど、その気持ちとは裏腹にその口笛はすんなりとあたしの中に入り込んできた