お隣サマ。




え――――?


耳に息がかかって、あたしは今の状況を理解した

「ちづるちゃんに俺はたくさん勇気をもらった……
俺も、ちづるちゃんを支えたい」



不器用だけど真っ直ぐな言葉

体が離れて会沢さんの顔をみたとたん、あたしの視界がにじんだ





ずっと……あたしも伝えたかった

諦めた恋のはずだった……



「もう……会えないかと思った…っ」


あたしは今まで貯めていた言葉の全てをその一言にぶつけた



「手紙にも書いたでしょ
また会いましょう、って」


いたずらっ子のように笑った会沢さん

そうだ……あたしはこの笑顔に救われてきたんだ



勇気をもらってたのはあたしのほうだよ……