「髪もまだ濡れてる」 そう言うとおもむろに立ち上がり、私の目の前にやってくる。 そして私の手からタオルを取ると、優しく髪を拭いてくれた。 翔さんはいつも私をドキドキさせる。 翔さんの何気無い行動に心を揺らされる。 あぁ。 私、翔さんが好きなんだ……。 自分の気持ちに気付いた瞬間、翔さんと目が合って赤面してしまう。 私、好きな人とこんなに近くにいる……!! その事実が余計に私の心臓を跳ねあげさせた。