不思議だけど、私の話を聞いてくれる唯一の存在。



学校に居場所は無いし、両親は小さな弟にかまってばかり。



誰も私の話なんか聞いてくれない。



私は孤独。



そう思っていたのに、翔さんがそれは違うって感じさせてくれる。




「腹減ってるか?」



ニヤニヤしている私をよそに、翔さんが不意に言う。



「え?」



急な質問に何て返したらいいか考えていると、目の前にコンビニの袋が差し出された。



とっさに受け取って中身を見る。



「あ、肉まん!」



「ほとんど冷めてるけどな」