残されたあたしは、ただただうなだれるばかり。
「あ゙ー…、どーしよー…」
――そういうことがある日に限って時間が経つのが早いもので。
ボーッとしている間に、あっという間に放課後になってしまった
「今日も寒いねー」
「そ、そっすね」
「ふはっ、噛んでる」
や、そりゃ噛みますよ。ていうかいつ言うんですか。
となりを歩く、彼に目をむけると視線が交わった。
「ん?」
「き、きょ今日…」
「うん」
「こ、告白、…された」
今しかタイミングないだろと思い口に出したもののめちゃくちゃ噛んだし。
みっちゃんー!これ絶対うそだってばれるよ!
焦らせたいとか思わなきゃよかった。あたしバカ。
「…まじ?」
「…はい、まじ、です」
「だれに」
「し、知らないひと?」
「…っち」
焦るどころか、質問受けてるんですけど…!焦ってる様子なんてどこにもないよ
あげく、舌打ち…!
「…え」
あたしの手をぎゅっと握ったかと思ったら立ち止まりその場にしゃがみこんでしまった
あわててあたしもしゃがみこむ
「どうしたの!具合悪いっ?」
ふるふると首を横に振るだけで、うつむいた顔をあげてくれない
怒っちゃったかもしれないという不安が何度も過った
まさか、告白されたの嘘だってわかって起こってるのかもしれない
「ごめんね!告白なんてされてないです…!嘘ですすいません…!」
「ほんと?」
「うん、ごめんなさい…え」
繋がれていた手をひかれ、気づいたら彼の腕のなか。
耳元で、よかったと低く小さな声が聞こえた

