―それはあたしのことを大切してくれてるってことですか
ねえ、教えてよ。

「…でも、もう我慢しない…」
「へ……わっ」

大きなゴツゴツした手があたしの頬に触れた。…ぜったい今、顔赤い。
そんなあたしをみて彼は小さく笑った。

「触れたら、怖がられるんじゃないかなとか、…あと、そういうことはもっと大切にしなきゃならないんじゃないか、とか、たくさん考えて、て」

あたしの頬を撫でて、呟くきみ。
あぁもう。どうしよう。うれしい。

―真っ直ぐ目をみていわれた言葉はあたしをもっと嬉しくさせた

「好きだよ」
「…っ」

初めて重なった唇は、すごく熱を帯びていて、お互いどこかぎこちなかった

「わ、可愛い。顔赤いね」
「うー…。は、はじめてだから」
「俺も。」
「す、好き…っ」
「あーもう」

ぎゅーっと大きな腕に包まれた瞬間、愛しさが溢れた。
好きという言葉が溢れてとまらない。

「行こ」
「うへい」

頭を優しく撫でて、あたしの手を握る君はすごく嬉しそうで、幸せそうで。

あたしが微笑むと彼も微笑んでくれるから、また愛しさが溢れだすんだ。






だって。
(これからは我慢しない)(…え、えっ)