藍色の空にポツンと浮かぶ小さな光。もう少し暗くなれば多くの光が町を照らしてくれるかな。

「「あ」」
手を繋ぎながら上を向いて歩いていたら、一筋の光が空をかけていった

「ちびっ、流れ星!」
「すすす、すごいー!」

うわあと嬉しそうに空を見上げるまさきの手をさらにきつく握る。
彼の横顔があまりにも綺麗で、かっこよくて胸がきゅうっとなった。

「お願い事するの忘れちゃった」
「あ、あたしも!」

流れ星を探すように空を見渡す。
―さっきより星の数はおおくなっていた。

「あー、流星群、観に行きたいなー」
「行こうよ」
「えっ」
「大人になったら、星のきれいなところに観に行こうよ」
「ほんとにっ?」
「うん、楽しみだね」

わー、どうしよう嬉しい。幸せだ。些細な約束がどうしようもなく嬉しい。
君の描く未来に、当たり前のようにあたしがいることが、なにより幸せだ。

「まさき!」
「ん?」
「ありがとう!嬉しいっ」

あたしが微笑むと、彼も微笑んでくれた。
立ち止まって、背の高い君に届くように精一杯背伸びをして、柔らかい頬に唇を寄せた。

「約束事、ふえてきたね。嬉しいね」
「うん!」

指を絡めて歩きだすと、空にはまた、流れ星。
日に日に増えていく思い出。約束事。君への想い。
どれも、キラキラと輝いて、あたしの宝物

目が合い笑うと彼も笑ってくれた。
静かに重なった唇はものすごく熱を帯びている。
頬を赤く染めるあたしをみて、彼はまた、笑った。







少しずつ、増えていく
(まさき好きっ)(…っ、ばか…)