「…ん、……あれ…、まさ、…き?」
「ん、おはよ」
「え、えなんで、え」
ベッドに腰かけて寝癖のついた髪を撫でる。
たぶん、キスのことはばれていない
「お見舞い、きてくれたの?」
「うん」
「ありがとうっ」
ふわりと可愛い顔をして笑った希美を引き寄せ、唇を塞ぐ
恥ずかしいのかぎゅっと目をつぶっているその瞼に唇を落とした
「し、心臓もたない…!」
「ふはっ」
「うー…。でも…」
「?」
「…会いたかっ、た。今日金曜だから、三日も会えないとか、やだし…」
そう顔を真っ赤にして呟く君がどうしようもないくらい愛しいので。
真っ赤にした顔を見られたくないのか、うーと唸りながら頭いっぱいまで布団を被った。
「希美」
「へ、へい」
「おいで」
「え」
――ばふっと勢いよく飛び込んできた彼女を両手で思いっきり抱きしめる
触れたい 抱きしめたい キスしたい。
こんな感情、初めて知ったよ。
どうしようもないくらい君が可愛いからかな。
「ま、さき…」
「ん?」
「す、好きです…」
「ふはっ、しってる」
可愛いなー、もう。俺だって好きだよ。恥ずかしいから言わないけどね
でも、俺だって男だから、それだけはちゃんとわかっててね
希美の首にはいつだか授業で俺が製作した指輪がチェーンにとおってついていた
(これからは、希美が休んだら毎回くるようにしよう)
ぼんやりとそんなことを思い、また頬に唇を寄せた
お宅訪問

