「あ」
「……」

今日いつもどおり学校に行ったら、珍しく希美が休みだった
今まで休んだことなんて一度もないのに

「あー、希美なら部屋にいるよ。どーぞ」

その希美のたぶん親友(智って人)にうるさく言われて、家までやってきてチャイムを押したのが30秒くらい前。

「…おじゃまします…」
「はい、どーぞ、ごゆっくり」

でてきたのは、妹さんだった。そっくりな。
水色で統一された部屋へ促され、ベッドに目をむけると、冷えピタをはって寝ている希美がいた。
…気づいたら妹はどこかに行っていた

「来て、なにすればいいんだろ」

とりあえず、通学鞄をおろしてベッドの脇に座った
鞄から、希美に渡すプリントとかをだして、机におく

ベッドと丸テーブルと本棚(の中にはゲームとマンガ)女の子の部屋にしてはものが少ない気がした。(クローゼットからはみ出ているプリントが気になるけど)

「…ぅ…」
「希美?」

どうやらうなされているらしく、息が少し乱れていた

―突如その感情はうずきだした。
どうしよう いま、希美に触れたい ものすごく触れたい

「…ん」
「っ」

手の甲で希美の頬に触れるとぎゅっとその手を握られた。
―あぁ、もう止まらなくなりそうだ。

鼻と鼻がぶつかるくらいに近づく。ギシッとスプリングの軋む音した

「……俺だって、男なんだよ…」

熱のせいで赤くなった頬に唇を寄せた。
ぎゅうっと心臓をわしづかみにされた感覚に陥る