君に贈る

中に入るとまだお客さんは少なかった


「沙菜~久しぶり」


「久しぶり」


雅喜とあいさつを交わしカウンターに座った


「いつものでいいだろ?」


「うん」


「どうよ、最近は」


カクテルを作りながら話す雅喜


裕が亡くなってからは雅喜が経営している


「うん・・雅喜は?」


「俺は忙しい。アイツがいなくなってから立ち直るのに大変だったし・・」


「そか・・ちゃんと休みはあるんでしょ?」


「まぁないときはないけど、あるよ」


そんな雅喜だけど疲れた顔を一切しない


すごいと思う


私なんてすぐ顔に出ちゃうから‥


「そういや昨日悟と愛理来たよ」


「え、そうなんだ」


「うん。珍しくカウンターに座んなかったから違和感感じたけど」


あの二人付き合ってんのかな


「二人付き合ってんの?」


同じことを雅喜も思ったらしく言ってきた


「何も聞いてないけど」


「ふ~ん‥はい、お待ち」


「ありがと」


「ちょっと待っててつまみ持ってくる」


「うん、ありがと」