君に贈る

入った瞬間二人は私を見た


「沙菜」


愛理は驚いた顔で私を見る


私は愛理の隣に座った


「裕、オレンジジュースくれる?」


「あぁ」


「愛理、裕と付き合ってるんだね。知らなかったよ」


普通に声かける


愛理は目を逸らす


「愛理最近会社休むこと多いけど、どうしたの?」


「‥別に」


裕は私の前にオレンジジュースを出した


「ありがと」


「沙菜「裕、幸せじゃないでしょ?」


「っ‥」


「愛理、私の元彼の家出入りしてるみたいだし」


「っ愛理、本当かよ?」


愛理は唇を噛みしめた


「悟と何してるの?」


「っ」


愛理は握りこぶしを作った


「私を不幸にするための会議?」


悟が私に付きまとうのは愛理の助言があってのこと


だからどんな手を使っても好きな人を手に入れる


今の愛理のように


「だったら何?」


愛理は開き直ったように言った