「俺はグラナダステイル・スタンダード。友達からは、グラナダって呼ばれてる」


「へぇ、そうなんだ。私もそういう風に呼んで良い?」


「ああ、良いよ」


(なんだか、男勝りな女の子だな。服装といい、顔や髪型といい、清潔そう。高貴な身分なのかな?)


「わかった。そう呼ぶ。ところで、ここはどこだい?」


「ここはゼテロイド。人間達が暮らす世界さ」


リタの質問に対し、彼から三センチ離れた。


グラナダは首を傾げる。


「どうした、リタ?」


「いや、ちょっとね……」


二人の話を遮るように、講師が次の生徒を呼ぶ。


「はい、次はフィチス」


次にフィチスと呼ばれた青い髪の少年が、講師の前に立つ。


彼は黒い魔族召喚機の蓋を開け、中のメダルを確認した。


グラナダの時とは違い、彼の本体には青いメダルが入っている。


水属性と書いてある。


彼は、本体の蓋を閉めた。


「魔族召喚!」


グラナダと同じように、少年は大袈裟な掛け声を発した。


メダルの中から、黄色い服を着ていて、小柄で、全身真っ青で、半分天然パーマのロングヘアーの龍の少年が出てきた。


「やあ、封印を解いてくれてありがとう。僕は水龍族のヨゼフ。よろしくな」


「お、俺はミリフ・フィチス。こちらこそよろしく」


(なんか、凄くハイな男の子だな。しかも、チビだし)