そう思っていると急に電話がかかってきた
着信現は...柚..

「...はい」

「....っ」

「柚? どうした?」

「光..今日..中止?」

ほら、やっぱり落ち込んでいる..
落ち込んでいると声のトーン下がるんだよな..

「....」

「光...雨だもん。無理だよね..ごめんわざわざ電話して..」

「バカか、お前は」

「そうだよね..じゃ..切るね..」

「あー、もお、なんでわかんねぇかな..」

「え..?」

「今日は柚の誕生日だろ!? 中止になんてさせるかよ」

「無理してる? だったらいいよそこまで光のこと困らせたくないし..」

いつにも増して遠慮している

「無理してるって? 俺は行きたかったな...柚は行きたくないんだ?」

「い、いきたいに決まってるじゃん! でも雨降ってるし..」

「俺とのデートと、雨どっち大事?」

なんて、子供染みたこと言ってみたりする
案外はずいかも...

「光..が大事..」

「よし、じゃあ、行こう」

「ほ、本当!? いいのっ!?」

「俺が良いっていってるんだから良いに決まってんじゃん」

「なるほど! どこ待ち合わせ?」

「いや、俺が迎えにいく」

「そっか、風邪ひかない様気をつけてね」

「おう、じゃいくから」

―――ピ

電話を済ませ、俺は柚から貰った香水をつけて柚の家へ向かった

雨は収まらず俺は傘を片手に行った