「愛してる...か」
この2人はどんな困難もお互いに乗り越えてきた
私にはそんな人あらわれるのだろうか
いや
あらわれる資格なんて私にあるのかな..


「----っわ!」
後から誰かに抱きつかれた
恐る恐る振り返ってみると
そこには同じクラスの...
確か、遥ちゃんがいた

「あ、遥ちゃん。 どうしたの?」
彼女の顔はだんだんに曇っていった

「---っ---ゆじゅぢゃん...」
た、たぶん柚ちゃんと言ったのだろう
彼女はみるみる泣き出してしまった
「え、えぇ!?」
私はあわてることしかできなかった

      

             ******
「そ、そっか...蓮君が..別れようと...」
「うん...私蓮とは最近喋ったりしてなかったけど普通そこまでするのかな」
彼女の目ははれていて、声もかすれていた
それと---
微かに震えていた

「何か理由があるんだよ。 それか私以外にも相談してみなって」
私は最低だ
面倒なことはごめんだから後は任せる
いつもこうして男友達も女友達も失ってきた
それに今友達も彼氏もいない私には失うものなんて
何もなかったんだ..

「そうだよね、ありがとう...やっぱり柚ちゃんに相談してよかったよ!」
ありがとう?
私感謝されるようなことは一切していない
---けど...
なぜだか私は心から嬉しかった
あぁ、ありがとうだなんて言われたのは何年ぶりだろう

「じゃ、私行くね! バイバイ」
彼女は涙をぬぐいパンパンと頬を叩いてから教室へと戻っていった

「本当..変な人..ばっかり」

そう呟いてから私も教室へと戻っていった