「うぐぅっ!」

呻き声を上げる龍太郎。

…不思議な投げ技だった。

龍太郎の力を利用した技なのはわかる。

しかし、足を払った訳でもない。

体捌きを駆使した訳でもない。

ただ、蹴り足を片手で軽く捌いただけ。

なのに龍太郎の体は、大きく後方に一回転した。