だが最早、それも叶うべくもない。

己が不甲斐ないばかりに、彼らが学園の生徒であるうちにその背中に追いつく事はできなかった。

驕り、慢心し、先走ったばかりに、振り出しに戻り、貴重な時間を無為に過ごしてしまった。

…今日も、龍太郎は立禅の稽古をしている。

まだ小岩井から受けた傷は癒えていない。

眼帯も、吊った左腕も、引き摺る右足もそのまま。

それでも、休養などとらない。

無意味に過ごしてしまった時間を取り戻すように、今できる事をする。