熱血!修行日誌

『そんな言い方って…!』

珍しく小夜が龍娘に食って掛かるが。

「お前も武道家ならわかろう、城山」

龍娘は逆に睨み返した。

「平穏だろうが太平だろうが、武道家には関係のない事。治において乱を忘れず。いつ如何なる時も、己の力量を把握し、勝てぬ戦など仕掛けてはならん。分相応に実力をわきまえる事も強さの内だ…それができなかった丹下」

龍娘の視線が、再び龍太郎に向けられる。

「お前は弱いという事だ」

「くっ…っ!」

ギリ、と。

歯を食いしばる音。

しかし、何ら反論は出来ない。

傷を負ったのも、敗北したのも、こうして詰られるのも。

全て龍太郎自身に非がある。