だが…。

それ故に彼は慢心しつつあった。

その成長速度に、彼は自惚れつつある。

己が才気の塊だと、誤解しつつあったのだ。

まだ僅かに数日立禅をやった程度。

だというのに、彼は早くも大きな力を手に入れた気になっていた。

老師の龍娘からは、何も許可が出ていない。

しかし血気盛んな彼は、修行で得た…と思い込んでいる己の力を試したくて仕方がない。