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「…どうしてこうなるの」
はぁ…と大きなため息をつきながら私は宇野くんにお茶を出した。
…はい。
なぜか今、うちに宇野くんが来ています。
「杏ちゃんのお母さん、綺麗だね」
「オバサンだよ、もう」
鼻歌なんて歌いながらようかんを用意してるママ。
本当ご機嫌…
まあ、きっと私が宇野くんと一緒に歩いていたことが嬉しかったんだと思う。
今まで恋愛に興味なかった私は、もちろん男の子にも興味なんてなくて。
そういうことから遠ざかってきた娘が、男の子と一緒に歩いてるの見て、嬉しかったのかなって。
まあ、私の勝手な思い込みかもしれないけど。
「お待たせ~。たくさん食べてね」
「ちょ、ママ。こんなに食べれないよ!」
「あら、そうだった?」
オホホーなんてのん気に笑ってるママ。
ママの出したお皿には、ようかんだけじゃなくてフルーツまでのっていた。
「…っていうか宇野くん、ようかん食べれるの?」
「え?…あ」
…静まりかえるリビング。
「…やべ、忘れてた」
…どうして?
自分のことでしょ!?

