好きな人が、できました。



「本当だよ。嘘じゃない」




な、なななによ急にっ…


休みの日だから?


なんかいつもと違くない?




「…ま、俺も少し焦ってんのかも」


「何が?」




私がそう言うと、宇野くんはにっこり笑って店員さんを呼んだ。


私が不思議に思っていると、しばらくしてさっきの店員さんがやってきた。




「こちらミルクティーのシフォンケーキになります」




…え?


何これ…おいしそう…!


でも私、こんなの頼んでないんだけど…




「あの…これ頼んでませんけど」


「俺が頼んだの。はい、杏ちゃん」




へ?宇野くんが?…私に?




「…いいの?」


「どーぞ?」




私はゆっくり1口を口に入れた。




「何これ…すっごくおいしい!」


「そう?ならよかった」




宇野くんは満足そうに笑った。