好きな人が、できました。



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「これ食べたらもう帰るから」


「俺、ちょっと行きたいとこあんだけど」




さっきから話の噛み合わない男。


だめだこりゃ。


私はついさっき運ばれてきたパスタに手をつけた。


宇野くんが連れてきてくれたお店は、あんまりカフェって感じでもなくて、メニューもカフェよりちょっとがっつり系のものが載っていた。


でも、雰囲気もいいし、私はすごく好き。




「何これっ…おいしい!」




あまりのおいしさに、私はパスタにがっついた。




「そんなに急がなくてもパスタは逃げないよ?」




気づくと目の前の宇野くんは苦笑い。


私…そんなに汚い食べ方してた?




「うるさいなー。わかってるよ」


「ま、そんな杏ちゃんも可愛いけど」


「ぶっ!?☆*+-!?」




突然そんなことをサラリと言われ、思わず飲んでいたミルクティーをふきだしてしまった。


もう、私何やってんのよ…




「何やってんの、もー」


「だ、だって宇野くんが…」


「俺が何?」




いきなりきょとんとする宇野くん。


うそ!本当はわかってるでしょ!?


宇野くんをキッと睨むと、ため息まじりにこう言った。