私の目線の先にいたのは…まぎれもなく、宇野くん。


はぁ…どうして会っちゃうのかな。


せっかくのお休みなのに。




「杏ちゃんとこんな所で会うなんて…すごい偶然」




偶然に偶然が重なりすぎてるよー!




「何読んでんの?」


「え?あ、いやこれは…」




か、勘違いされる!!


ってかする!!


この男、絶対する!!




「夏の…デート特集!?!?」




やっぱりー!!


違うのにー!!




「え、杏ちゃん、彼氏いるの?」


「美保が見てたから気になっただけだって」




私は宇野くんから雑誌を奪った。


もう、面倒くさすぎるこの男…!!


私は雑誌コーナーを離れた。




「誰とデートすんの?」




だから違うって言ってるでしょ!?


人の話聞いてないし!


もうほっといていい?