「宇野くん、何考えてんだろ」
「まあ…確かにあの"絵"は…ね?」
そう、そうなの!
さっき私が宇野くんからもらった紙に書かれていたのは…
文章じゃなくて、絵。
それも…
「失礼にも程がある!」
私が落とし穴にはまっている絵だったの!
何て失礼な人なの!!
しかもそんな私の隣に、スコップを持って大笑いしている宇野くんまで描かれてたんだよ!?
私が宇野くんの作った落とし穴にはまったとでもいいたいわけ!?
本当に信じられない!!
「私、あの人嫌い!」
私のこと、勝手に"杏ちゃん"なんて呼んでたし!
なんて馴れ馴れしい人なんだ!
とにかく、さっきまでのことは忘れちゃおう!
うん、それが1番だな!
このときの私に、わかるはずもなかった
今までの私とは違う、新しい自分に出会うことになるなんて…

