「…それ、全部お前の?」
「そうよ?」
うわっ…って顔をして、宇野くんは顔を窓の外に向けた。
「なによ、その顔は」
「春斗は甘いものが嫌いなんだよな」
そういえばさっきも私のケーキにケチつけてきたっけ…
あ、そういえばキャンプのときも言ってたな…
「じゃあ杏とは正反対ね」
「え?」
「杏は甘いものが大好きだもんね!」
だって甘いものって食べてるとき幸せな気分になれるでしょ?
美保みたいに、いっぱい食べられないのが残念だけど…
「ああ…杏ちゃん、ミルクティー好きだしね」
「あ、そうだ。4人で遊ぶのいつにする?」
ニコニコ笑いながら小林くんは言った。
小林くんって…天然なのかな?
いっつもニコニコしてるし、話はすぐにそらすし…
まあ、美保はそんな小林くんだから好きになったんだろうけど。
「私と杏はいつでもいいよー。ね、杏?」
なんか今日は同意を求められるのが多いな…
というか、なぜ私まで遊ぶことになってるのよ
「ていうか、2人付き合ってるんだから2人で行ってきなよ。私行く必要ないでしょ?」
休みの日まで宇野くんに会うなんてこりごり…
ただでさえ、毎日迷惑してるっていうのに…

