「おっと。この俺がそのまま帰すわけないだろ?」



何故だか私は宇野くんに引っ張られ、気づけば彼の腕の中。


な…なぜ!!


なんでこんな体勢に!?



「やめてよ!」



私はするりと宇野くんの腕からすり抜け、彼を睨み付けた


も~イライラする!



「本当なんなの!?もうやめて!」



それだけ言って私はA組に戻った


なんなのあの人!!!


何考えてるのか全然わかんない!


それに手紙・・・じゃなかった、嫌がらせの紙を渡してきた人は、最後までずっと笑ってたし!



「杏、どうだったの?」



教室では美保がクッキーを食べていた


…さっきお昼食べたばっかなのにね



「お腹すいちゃって。杏も食べる?」

「今はいいよ」



そんなに食べて、美保はよく太らないなぁって感心するよ


私は食べたら食べた分だけお肉に変わっちゃう体質だからさ。