好きな人が、できました。



「私が誰と何してようが宇野くんに関係ないでしょ?」


「ふーん。そういうこと言うんだ?」


「ちょっとー何喧嘩してるのよ?」




タイミングがいいのか悪いのか、美保と小林くんがこちらに近づいてくる。


もう、助けて。


私1人じゃ、この人対処しきれない。




「あっ、司の彼女!?」




実はまだいたらしい少年Bが美保を指差して言う。


少年Bのコトバに、明らかに頬を緩ましている美保。




「えっ、か、彼女だなんて…」


「とるなよ?」




き、きゃー!?


小林くん、そんなこと言うんだ!?


なんか意外!!


美保も顔を真っ赤にしている。




「ラブラブだねー!頑張れよ!じゃな!」




そう言って少年Bは少年Aとその仲間たちのところに戻っていった。


…何がしたかったの?


結局、私と宇野くんの空気が悪くなっただけじゃん!




「ねえ、海入らない?」


「そうだよ!入ろう!」